蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
3.本当に壊したいもの
───頭が、朦朧とする。
絢乃は背筋を仰け反らせ、喘ぎながら、ぼんやりと天井に視線を投げた。
・・・あれから、どれだけ時間が経ったのかわからない。
耐えることなく快楽を与えられ、高められ、堕とされて・・・
足の間が、自分の意志とは関係なくヒクヒクと動いている。
「・・・ほら、もっと乱れてみせろよ? ここが好きだろう、お前?」
「あ・・・ぁあん・・・っ」
全身に与えられる、溶けそうな快楽。
もう、何度抱かれたのかわからない・・・。
絢乃は朦朧とした意識の中、掠れた声で言った。
「・・・どうして、加納・・さん・・・」
「言っただろ。オレのものにならないなら壊すって。・・・お前の心が壊れるのが先か、体が壊れるのが先か。どっちだろうな?」
卓海は言い、絢乃の腰を強く引き寄せた。
・・・深い所を刺激する、熱く大きな灼熱。
切なげな吐息を漏らした絢乃の耳に、卓海は熱に浮かされた声で囁く。