蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
「・・・お前の部屋は慧の部屋の隣なのか?」
「ええ、そうですけど・・・」
「いつもはあいつが家事をしてるのか? 洗濯とかもあいつがしてるのか?」
「タオルとかは、そうですね。自分の服は週末にまとめて洗ってますけど・・・」
「それは・・・お前が自分で洗ってるのか? それとも・・・」
「・・・え?」
卓海の質問に、絢乃はぽかんとした。
なぜそんなことを聞いてくるのかわからない。
卓海ははっとしたように絢乃を見た後、すっと視線をそらした。
そのまま、何事もなかったかのようにお茶を一口飲む。
「・・・まぁいい。とにかく食え。キュウリは食えないなら避けとけ」
「は、はい・・・」
・・・よくわからない。
絢乃は訝しみながら、煮物に箸を伸ばした。