蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
「・・・え、なんで?」
絢乃は慌ててデータベース側の接続設定をもう一度確かめてみた。
接続設定はデータベース側と貿易システム側それぞれに設定する必要があり、この二つが同じものでないと接続することはできない。
設定を確かめる絢乃の隣で、橋本さんも食い入るように画面を見つめる。
「・・・私、接続設定間違えましたか?」
「いや、秋月さんの設定で合ってるハズだけど・・・」
しかしいくらやっても、データベースに接続することができない。
二人は一気に青ざめた。
このままだと、デモンストレーションができない。
呆然とする絢乃に、橋本さんが慌てた様子で言う。
「僕、貿易システム側の接続設定を確かめてみるから。秋月さんは念のため、テスト系に接続してみてくれるかな?」
「え・・っ」
「接続できなかったら、テスト系を使って手動でデモをするしかないから。急いで!」
「わかりました!」