蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
「・・・あら、秋月さん、取り込んでるみたいね?」
「・・・っ・・・」
「そろそろ、パーティが始まる時間よ? ・・・でも秋月さん、忙しいみたいだから、あたしが代わりに出てあげるわ」
「・・・へ?」
と思う絢乃の視線の先で。
香織はくすりと笑い、パタンとドアを閉じた。
唖然とする絢乃に、橋本さんは切羽詰まった声で言う。
「・・・秋月さん、ダメだ。接続設定が書いてある箇所はわかったけど、解読してる時間がない」
「ええっ!」
「もう、テスト系でデモをするしかないな。・・・僕、デモの流れはだいたい覚えてるから。僕が説明するから、秋月さんは僕が指示する通りに操作してもらっていい?」
橋本さんの言葉に、絢乃は戸惑いながらも頷いた。
・・・もう、やるしかない。