蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
橋本さんは思い出すように言う。
しかし絢乃はぴしっと体を固まらせた。
・・・いくら同僚といっても、ホテルの個室で二人きりというのはちょっと・・・。
と思ったのが顔に出たのだろうか、橋本さんは慌てて言った。
「あ、心配しないで。僕の部屋、課長と相部屋だから」
「・・・へっ?」
「課長も二次会が終われば戻ってくるだろうし。報告するにもちょうどいいかなって思って」
橋本さんの言葉に、絢乃はふむと頷いた。
・・・・そういうことなら、大丈夫だろう。
絢乃は橋本さんとともに、上階の部屋へと向かった。