蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~



13:40。

絢乃はデュアリスの助手席で、窓の外に広がる景色を眺めていた。

東京の海沿いを走る湾岸線からは、お台場や海を一望することができる。

今日は快晴で、内陸の方に目を向けると東京タワーやスカイツリーも見ることができる。

やがて車はお台場の一角で止まった。

その看板に書かれていたのは・・・・。


「・・・大江戸温泉物語?」

「冬といえば温泉だろう。本当は群馬か伊豆に行きたいが、日帰りじゃ厳しいからな」


卓海は駐車場に慣れた様子で車を止めた。

卓海の運転はスピード感があるが、不思議と怖さは感じない。

絢乃は卓海に連れられ、大江戸温泉の玄関をくぐった。

どうやらここは温泉テーマパークらしく、大浴場や露天風呂の他に、砂風呂や岩塩浴もあるらしい。

その他、外には浴衣を着て歩ける足湯もあり、館内には縁日を模した店や飲食コーナー、ゲームコーナーなどがある。


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