蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
「君は本当に可愛いね。君の目を見てると、何も考えられなくなるよ・・・」
「・・・っ・・・」
「君にだけは、本当のオレを知ってほしいんだ。今夜は帰さないよ。いいね?」
卓海は甘美な微笑みを浮かべ、言う。
───その優雅で艶やかな、美しい微笑み。
絢乃はポカンと卓海を見つめていた。
その色艶に脳が侵され、何も考えることができない。
卓海はじーっと絢乃を見つめていたが、やがて口元にいつもの歪んだ黒い笑みを浮かべた。
はっと目を見開いた絢乃に、卓海はククッと笑いながら告げる。
「・・・面白れぇな。まさに鳩が豆鉄砲食らった感じだな」
「・・・っ、加納さん・・・っ」
「どうだ? まだ足りねぇなら別パターンもあるけど?」
卓海は性悪な笑みを浮かべて言う。
絢乃は唖然と卓海を見た。
───これは、女も落ちるハズだ。