蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
「おい、はぐれるんじゃねぇぞ」
「・・・はい」
言葉とともに、卓海の手に力が籠められる。
・・・なんだか本当に、カップルみたいだ。
卓海はただ自分で遊びたいだけというか、単純に暇つぶししたいだけだと思うのだが・・・。
こんなところでこうして手を繋いで歩いていると、なんだか本当のカップルになったような気がしてくる。
───って、鬼を相手に、自分は何を考えているのか。