蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
卓海は二言三言、女子社員達と会話を交わした後、スタスタと絢乃のテーブルへと歩み寄ってきた。
そしていつもの爽やかで優美な微笑みを浮かべ、口を開いた。
「ごめんね、絢乃ちゃん。他の女の子達からどうしてもって呼ばれちゃってね~」
「・・・」
「今日は、一緒に食べれないんだ。またの機会にね?」
卓海は言い、ヒラヒラと手を振って女子社員達のテーブルへと戻っていく。
・・・絢乃を拒絶するようなその背中。
どことなく冷たさを漂わせた、その背中・・・。
絢乃は呆然とその後ろ姿を見つめていた・・・。