蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~
となれば、今は耐えるしかない。
たとえどんなに理不尽でも・・・。
いずれ飽きれば、卓海も絢乃を手放すだろう。
───そうすれば自分も、これ以上思い悩まずに済む。
これ以上近付いたら、きっと戻れなくなってしまう。
心にこみ上げるこの苦しみに、切なさに、向き合ってしまったら・・・
多分、戻れなくなる。
・・・そんな予感がする。
絢乃はひとつ息をつき、社食へと向かった。