蜜愛シンドローム ~ Trap of Takumi ~



週末の夜。

絢乃は自室のベッドに横たわり、じっと窓の外を見つめていた。



卓海に期間を延長されてから、三週間が過ぎた。

そしてこの三週間の間で、絢乃の中ではひとつの結論が出ていた。


───もう、限界だ。


関係はこじれたままで、改善の兆しはまるでない。

そして仕事上でも、ぎくしゃくしているせいか意思疎通がうまくいかないことが増えた。

絢乃のストレスは極限まで達し、今では会社に行くことがひどく憂鬱になっている。

こんな状況になっているのに、卓海からは例の件について何の音沙汰もない。

この頃は土曜はおろか、社食の席取りの指令すらもほとんどない。

・・・期限まで、あと一週間。

けれどこの状況では、この関係を続けることに意味があるとは思えない。



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