求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
支離滅裂になりながら想いを口にすると、みつめたままに、ふわりと笑ってくれた。
俺の気持ちが全部伝わったか、正直わからない…けれど、嘘がないこと、は分かってもらえたようでホッとした。
「さっきもお話ししたように、私にはまだ…どなたかと恋愛する気力というか、覚悟というか…ないんです。でも…滝沢さんがす、好き、と言ってくれたことは…素直に嬉しくて…ドキドキ…して…」
頬を赤く染めながらも目はそらさずに誠実に俺に向き合いながら、言葉を選んでくれてるその姿が、またさらに、俺を彩乃へと引きずり込む、すっかりはまってしまっているんだ…
「お、お付き合いというか、まだ、滝沢さんを私は知りません…それに、娘がいて、時間もあまり…滝沢さんもお仕事で不規則な時間で動いてらっしゃると思うんです。だから…滝沢さんが思われてるような…こ、恋、人?としては…お答えできない…です…友人として…そ、それでも…いい、ですか?」