求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
☆素直に…求めて…
自分のこと、思いを、恥ずかしかったけれど滝沢に伝えると、心からの素敵な笑顔でみてくれて、真剣に彩乃が好き、と言ってくれた。
まだ知り合って間もない滝沢の言葉だったが、すっと彩乃に入り込み、信じてみよう信じたいと思ったのだ。
友人としての付き合い、が互いの生活と想いの違いから、きっとかなりのスローペースになるだろうとは思ったが、 母親に言われた『素直に』を思いだし、幸太に対する罪悪感のようなものを胸にいだきながらも、それより強い、滝沢と関わりたいという、求める心に従ってみることにした。
なんとなく話も済み、お互いにさっきとは違う気恥ずかしさを感じるなか、冷めてしまった紅茶を飲んでいた。
「そうだ、彩乃ちゃんにお願いがあるんだ。」