求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
これから、どうなるのか不安が大きいのは事実だ…でも彩乃の心は、幸太への罪悪感、紗彩や家族への申し訳なさ、俳優・滝沢翔哉との付き合いで起こるだろういろいろなことへの不安よりも…それらを上回る新たな日々への期待、翔哉とのこれからの楽しいであろう時間、未来への光で輝いていた。
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紗彩を寝かし付けたあと、自分の時間になったところでやっと、携帯がメールを受信していることに気がついた。
仕事仲間か母親かと思いながら画面を開くと、そこには翔哉からの優しい言葉が並んでいた。
『彩乃、今日は会ってくれて話をしてくれて、本心を聞かせてくれて、友人になってくれてありがとう!!俺、スゲー嬉しくてさ。ほんと、嬉しいんだ。ゆっくりでいいから、俺を見て、気持ちがいつかはっきりしたら言ってください。待ってるから。これから、なかなか会えないと思うけど、なるべく、彩乃が不安にならないように、連絡するから。彩乃は言いたいこととか思ったこと、遠慮しないで俺にぶつけて欲しい。それじゃあ、おやすみ』