求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「話を遮ってごめんなさい…聞きます…」「ありがとう…まず、リリアってのはもう、2年以上前にほんの一時期だけど、付き合ってた…でも、それきりでお互いに割り切った付き合いだったからか、引きずるものは、少なくとも俺にはなかった。」
「俺は、その頃からが忙しくさせてもらえるようになって、仕事が楽しかったし、正直、最近まで恋愛なんて全くする気はなかった」
「だけど、彩乃に逢えた…」「おんなじころ、何でか、リリアが俺の回りに現れたんだ、気にもしてなかったし、相手にもしてなかったけど、仕事で一緒とか仕方がなかった。」
彩乃はただ、眼をみて話してくれる翔哉を、見返しながら伝えたいものを汲み取ろうとしながら聞いていた。
「そのうちに勝手な言葉を付けた報道が出た…再会はあってるけど、だからって付き合い出した訳でもないし、しょっちゅう会ってたってのも嘘だ。」