求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
●翔哉side
「いいの?」「はい」……
優しく微笑んでくれた彩乃は報道についてはもう、大丈夫だ、信じているって強く温かい瞳で言ってくれてるみたいだった。
『はぁ~…』思わず大きく息をついた。
「……?緊張、してたの?」と首を傾げながら聞いてくる。
「あ、いや…まぁ、そうなのか?なんか、彩乃に会えて、信じて貰えてようやく安心したってか…」そういいながら照れ隠しに紗彩のほうを見てみる。
「あ…寝てる…」俺の声に反応して彩乃が立ち上がり紗彩を抱っこした。
時計を見ると10時近い。
「もう、遅いな…悪かった…さっ、お友達は帰りますかっ!!」と明るく言って立ち上がる。
玄関で向かい合いなんとなく、見つめ合う。
「……また、メール、下さい、ね?」