求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「よかったぁ、まだ、起きてた…やっぱり直接言いたくて…会えないのは…俺の都合でしかたないんだけど。お誕生日おめでとう、彩乃。」と優しい声で言ってくれた。
「ありがとう…翔哉…」そう答えながら心の中が、嬉しさと寂しさとなんだか解らないモヤモヤしたもので一杯になる。
「ねぇ、今って…俺にはどんな気持ち…なのか、聞いてもいいか?」翔哉は遠慮がちに、聞いてきた。
翔哉が気持ちを言ってくれてから4ヶ月が経っていた。
彩乃が、自分の気持ちに素直に、この関係を進めてみようと思ってからももうすぐ2ヶ月…
今、私は何を翔哉に感じてるのか…
「………」「あ…いや…いいんだ…無理に何かを言おうとしなくでも…ただ、俺もただの男で、不安になるってか……あっ、いや…嫌がられてないかって…不安で…」そう、小さめの声で続けてくれた。