求*幸福~愛しい人はママだった~【完】


幸太の墓前に立ったとき、彩乃は自分の気持ちに正直になることを許してください、気になる人が居ます…と初めて恋心を肯定した。



幸太を愛していたこと、今でも大切な人であることと、今、翔哉と紗彩との幸せが大事だと感じている自分、両方とも、偽りの無い自分自身なのだと、ようやく、向き合えるようになった。



ただ、これから、愛になるのか、どうしたいのか、それはまだまだだったが。

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母親が仕事に行かずに、自分も保育園に行かない日々が続いていて、紗彩は毎日楽しそうにしていた。



2歳になり、ますます、口が上手くなり、いろんな事をおしゃべりする。



そして、驚いたが、テレビに翔哉が映ると真剣に、でも笑顔で見つめて、「しょおぉだぁ~さぁやのパァパらぁ~」と歌うように言う。



それを聞くたびにドキッとしてしまう自分がいた。









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