求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
周りがざわついたが気にしない。
「これからは俺のことで話せることはなるべく早い段階で希望があればこうやってお話しさせて頂きますから…以前のような隠し撮りや張り込み取材、周りの人たちへのインタビューは止めていただきたいんです…もう…あんな思いは……」話すうちに彩乃が刺されたと一報がきたときのあの恐怖感が胸を埋め尽くしそうになる。
誠意をみせ、頭を下げた俺の言葉を聞いて、さすがの記者達もこれ以上は…と思ってくれたようだった。
その中の一人が「おめでとうございます…想いが通じてよかったですね、ネタが減るのは痛いですが…甘い話し、お待ちしてますんで、宜しくお願いします」と言ってくれた。
それに続くように他の記者達も「まぁ、仕方ないね…」何て言いながらも嫌な顔はされずに会見は終了した。
これで、これからは少しは周りが静かになるかな、と安心した。