求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
子供用にシートが居るとマネージャーの豊に聞いていて、用意してもらっていた。
それを見て彩乃は「ありがとう」と嬉しそうに言ってくれた。
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40分ほど走って水族館に到着した、久々だったが事故もなく無事に着いて自分が一番ほっとしているのに、降りてから気がついた。
腕から肩、背中にかけてかなりカチコチに緊張していたから…
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俺は一応サングラスだけはしていたけど、変に隠すよりも堂々としていたいって、俺の気持ちを理解してくれて、なかに入ってからとってもにこりと微笑むだけで何も言われなかった。
紗彩は俺との久しぶりの対面にも嫌がるそぶりも見せず「しょおやぁ~」とひっついてくれるから、右手でだっこすることにして、左手を彩乃の右手…傷付いた腕は傷がふさがり痛みも無くなったらしいが過度の負荷をかけたりしないよう言われている…と繋いだ。
ぱっと、俺を見上げたが、小さく頷くと頬を染めながらもそのままにしていたので俺は調子にのって指を絡めて繋ぎ「行こう」さらに赤くなる彩乃を引っ張りながら歩き出した。