求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「うわぁ~…おぉ~…しゅご~ぃ」とにかくずっと声を上げて感激している紗彩を腕に、チラチラと見られる視線をやんわりと無視しながら歩く。
初めての水族館、魚たちに大興奮の紗彩を見てると俺までテンションが高くなる。
「しょぉ~しゅごいねぇ~おおきいねぇ~…食べれるかなぁ…」『ん?』最後はなんだか…まぁ、聞かなかったことにして、「なぁ、すごいなぁ、楽しいか?」と聞いてみる。
「うんっ!!しゅっごいたのしぃ~」と笑顔で首にぎゅぅ~っとしてくれる。
それがまた、嬉しい。
「なあなぁ、彩乃、紗彩ってなんキロ位あるんだ?だっこはしてたいんだけど、段々重くなってきた…」
「そうねぇ、この間の2才児健診では12キロ位だったかなぁ…片腕ではそろそろ限界じゃない?この手、離して両腕でだかえたら?」と彩乃は繋いだ手を持ち上げながら言う。