求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
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夕方、水族館を出て車に乗り込む。
「あの、さ、夕飯は…なんか考えある、かな」一応聞いてみる。
夕食は一緒とは思ってなかったかもしれないと、確認してみる。
「まだ、あまりお腹はすかないけれど、紗彩も疲れてると思うからどこかで休みたいかな、でなければこのまま家に…」「まだまだ一緒に居たいから…さ、俺の家…じゅあ、紗彩の物とかなくてこまるか、彩乃の家にお邪魔していい?」
「もちろん、どうぞ。私も…このままさよならは寂しいかな…」照れた顔でそう返事する彩乃。
彩乃と恋愛する以前には考えられないくらい、頭の中が甘くなってる気がする。
以前は芝居でも、引き留める時の顔とか、何度もNGだしてたけど、きっと今なら一発OKだろうなと思う。
「じゃぁ、決まり。夕飯のものは買い物する?
聞きながら車を発車させた。