求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「俺の全力の愛を、誓うから…」指輪に唇を寄せながら目を見て言ってくれた。
『永遠』……幸太を失った私にとっては、信じることのできないもの。
でも、限りのある時間(とき)の中で、全てをかけてくれるという…その愛を……私も、心の中で翔哉に対し誓った。
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翌日からまた、日常に戻った。
保育園、仕事、買い物、メール、電話……当たり前の中の全てにも、小さな幸せを感じてしまえるほど、心が弾んでいた。
そんな私の側で紗彩もニコニコしていてくれる。
それがまた嬉しかった。
3月になる来週には翔哉の事務所とこれからのことを話し合うことになっている。
その後、私の親と翔哉の父親に挨拶にいく。
未来へまた少し、動き出した。
紗彩は父親が二人…理解して受け入れてくれるか、少しだけ不安だった。