求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
実はこの大学生、彩乃に誘いをかけて、断られたことを根に持ち、今回のような、子供じみた嫌がらせをしてきたのだ。
しかも、真剣に付き合おう、などというのではなく、未亡人で寂しいだろうから、体の相手をしてやる、といってきたのだ。
お粗末な嫌がらせとはいえ、発注して来てしまった商品は、返品の効かない食品部門商品(紅茶)だった。
本部マネージャー、店長以下社員、アルバイト店員も、今回のことは大学生のミスで、単に彩乃になすりつけようとしたのだと思っていた、関係を拒否されての嫌がらせとは誰も気がつかなかった。
店長との面談のあと、その男性大学生はアルバイトを辞めていき、彩乃には一応注意が与えられ、それ以上の処分はなかった。