求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
「それで…滝沢様は…」
「あのっ、それ、やめて貰っていいですかね?様ってなんか…」
話し始めた店長の言葉を遮り、“様”を止めてもらうように言った。
「そうですか?そうおっしゃるなら、止めさせていただきます…本題ですが…滝沢さんはお買い物にいらして下さったんですか?昨日、気になってくれた、とか?」
嫌な顔もせずに話し出した店長は直ぐ本題だと聞いてきた。
ここは、素直に話したほうがいいのか…買い物だと誤魔化したほうがいいのか…
「七谷、ですか?」
考え込んでいた俺に、ズバリ!!言葉が刺さった…。
声も出せずに目を見開いてしまった俺を楽しげに見ながら微笑む店長。