天神学園高等部の奇怪な面々33
「騒ぐ事ないじゃん、トイレにでも行ってんじゃない?それか朝風呂とか」

『Ⅸ』のストラップがついたピンクのスマホを弄くりながら言うアリーシェ。

しかし。

「…確認しましたが、美奈子さんの反応はこの建物にはありません…」

アンが抑揚のない声で言う。

「あら…やだわ…美奈子さんったら建物から出て行っちゃったの?…敷地内にいないと、私の結界も効果がないわよ?」

少し眉を顰める冬。

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