天神学園高等部の奇怪な面々33
ぐっと歯噛みする拓斗。

「拓斗君…じぃ先生の気持ちも汲んであげて?」

冬が複雑な表情を浮かべる。

彼女とて、ここで引き返すのは無念に違いない。

「大丈夫よ拓斗、美奈子はああ見えて逞しいから」

励ますように言うアリーシェ。

「断念ではありません、戦略的撤退という奴です、拓斗さん…チャンスはまだあります」

強く頷くアン。

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