天神学園高等部の奇怪な面々33
「やっぱさぁ、アレじゃない?この土地シロモゲラとかチビモゲラとかいて物騒じゃない?幾らハンマー持ってるとはいえ、私みたいな可憐で純情で街を歩けば誰もが振り返るような乙女がこんな土地を出歩いてたら、シロモゲラが嫁にしてやろうとかって巣穴にお持ち帰りしちゃうかもしれないじゃない?」

こっちは遭難寸前で捜索に向かったというのに、好き勝手な事を言う天然お嬢様。

「喜屋武さん…」

冬がポンと喜屋武の肩を叩く。

「はい…」

喜屋武は何もない空間に紋様を描いて。

「反省して下さい」

その紋様に腕を突っ込み、ぎうぅうぅっ、とつねくる。

「いぎゃあぁあぁぁあぁあぁあっっ!」

豪邸に、美奈子の絶叫が轟いた…。

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