天神学園高等部の奇怪な面々33

「いえね…」

恐縮しながら、喜屋武は片手で眼鏡を押し上げる。

「出掛けに龍太郎さんが携帯を落として行った事に気付いたんです…で、届けてあげようと思って、『転移』の魔術で追いかけようとしたら、空間座標を間違えてこの場所に私一人辿り着いちゃって…でも携帯届けなくちゃと思ってもう一回転移魔術を使ったつもりが、『召喚』と間違えちゃって、皆さんの乗っているバスがこの地に…」

てへぺろ。

「てへぺろじゃねぇよこのキャンペーンがっっっ！」

ブチキレるスペシャルバカ。

「あ、龍太郎さん、携帯落としてましたよ？」

「うぎゃあぁああぁっ！イライラするぜこのキャンペーンッ！」