天神学園高等部の奇怪な面々33
「何してくれんのよ喜屋武さん!」

頭を抱えて言う美奈子。

「さっさと元の場所に戻してくれ喜屋武さん、飛行機の便に間に合わない」

ラルフが言うが。

「無理ですよ…私、召喚とか転移の魔術は苦手で…喚び出したり移動させた物を、元の場所に戻すのに成功した例がないんです…そもそも私、ここがどこかわかっていないし」

シレッと言う喜屋武。

「参ったわね…」

アリーシェも頭痛が止まない様子。

「空間座標も分からないんじゃ、私の魔法も通じるかどうか…手に入れる事は『欲望』の魔法で何とかなるけど、転移は難しいかも…」

「GPSも通信機能も一切がまともに機能しません…我々の住んでいた世界とは別世界…次元や空間を超えた、異世界である可能性も否定できません…」

アンが衝撃的な事実を淡々と口にした。

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