天神学園高等部の奇怪な面々33
喜屋武の転移魔術で、ラルフ達はどことも知れない場所へと飛ばされてしまった。

それが、彼らの知っている世界、彼らの知っている場所とは限らない。

「俺は現実主義者なんでな、あんまり考えたくはないんだが…」

「別の世界…異世界に飛ばされちゃったって事?」

美奈子の顔色が悪くなる。

そうなるともうラルフや拓斗、美奈子やアンの手に負える問題ではない。

アリーシェや喜屋武といった、魔法の使い手達に事態の改善を任せるしかないのだが…。

「喜屋武さんが頼りないからなぁ…」

美奈子が失意の溜息を漏らした。

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