天神学園高等部の奇怪な面々33
「何かいたんですかっ?」

声を潜める拓斗。

「いや、心配ない…狙撃銃のスコープ(望遠鏡型照準器)を使って周囲を見るだけだ」

そう言って狙撃銃のスコープを覗き込むラルフ。

…スコープの向こうは、白一色の世界が広がっている。

相当遠くまで見渡せる筈だが、それでも民家の一つ、建物の一つさえ見つからない。

< 34 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop