天神学園高等部の奇怪な面々33

「な、何…あの生き物…？」

魔法使いとはいえ、この異世界に関しては全く知識がない。

アリーシェは異形の怪獣に驚愕するしかない。

「この土地特有の生き物って感じねぇ…あの感情を感じさせない眼…きっと捕食獣ね…狩猟をして、獲物を捕らえて食べる類の肉食獣に違いないわ」

淡々と語る冬。

何故そんなに冷静でいられるのかわからない。

問題は、そんな凶暴そうな生き物が壁一つ隔てた外をうろついている事だというのに。