天神学園高等部の奇怪な面々33
心頭滅却すれば火もまた涼しいとは、一体誰の言葉だったか。

しかしツンドラ気候は寒かった。

冬の早朝から空手着一枚で修行をした事もあるが、この地の寒さはまた格別だった。

それでも一緒に来た仲間達の安全を確保すべく、極寒の中を白い息を吐きながら歩き続けた先で、怪獣と遭遇するとかないし。

美奈子はシロモゲラとかファンシーなネーミングをしていたが、拓斗に言わせれば、まさしく『ティラノサウルスに毛が生えた存在』だ。

我ながらなかなか上手い事言ったと思う。

< 83 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop