天神学園高等部の奇怪な面々33
が、事態の根本的な改善には至っていない。

この…恐らくは異世界であろう場所から、どうやって天神学園に戻るのか。

修学旅行としてはちょっと非日常すぎる。

大抵の風変わりな出来事には慣れてきた拓斗だが、流石に自力で兄や妹の待つ我が家へ帰れないほどの場所で遭難してしまうというのは御免蒙りたい。

「何とかして元の世界に帰らないと…」

ミルクティーのカップを両手で包み込むように握ったまま、小さく呟く拓斗。

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