【砂漠の星に見る夢】
第三章 王子の結婚
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ネフェルの誕生日を前日に控えた午後。
イシスはネフェルの愛鳥フェニックスが運んできた手紙を見て『オシリス』のエジプト支部、通称『教会』へ向かっていた。
家を出る間際「どこに行くの?」と訊ねる母親に「ちょっと」と簡単に答えると、「浮かれた顔して、デートなのかい?そこらの男に入れ込むよりも宮殿に足を運びなさい」と声を上げていたが無視して家を出た。
―――まさかデートの相手がネフェル王子だと分かったなら大騒ぎだろうな。
両親が仰天する顔を想像し、イシスはクスクス笑った。
メンフィスの町は明日の誕生祭に向けてお祭りムードを漂わせていた。
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ネフェルの誕生日を前日に控えた午後。
イシスはネフェルの愛鳥フェニックスが運んできた手紙を見て『オシリス』のエジプト支部、通称『教会』へ向かっていた。
家を出る間際「どこに行くの?」と訊ねる母親に「ちょっと」と簡単に答えると、「浮かれた顔して、デートなのかい?そこらの男に入れ込むよりも宮殿に足を運びなさい」と声を上げていたが無視して家を出た。
―――まさかデートの相手がネフェル王子だと分かったなら大騒ぎだろうな。
両親が仰天する顔を想像し、イシスはクスクス笑った。
メンフィスの町は明日の誕生祭に向けてお祭りムードを漂わせていた。