Yucky☆マニア～Special Fan book～

そ、そうだった……


伊織にこっぴどくフラれた俺は、傷心旅行のために一人で沖縄に出発。




ダイビングにシュノーケル
一人で馬鹿みたいに遊び狂って、帰ってきたのは昨日のこと。





――くそ～～！！

アレ夢だったのかぁ～！！






妙に生々しいリアルな夢に、俺は思わず落胆をする。






そんな俺を見て、



「夢見るのは勝手だけどな。
やることやってから、寝るんだな。」



桐谷部長はそう悪態をつく。





――へいへい。

そりゃーあんたはご機嫌だろうよ。





伊織を手に入れて、
毎日ビターでスウィートな毎日を送ってるんだろ？？





俺なんて亜美の両親への対応に、アイツの腹ン中の子どもの心配に、頭が痛いことこの上なしだっつーのに！！





そんなことを考えてたらイライラしてきて


「…すいませんした。
以後気をつけます。」


ブスッとしながらそう答えると、部長は耳元でこうささやいた。






「安心しろ。
俺は高宮のことが好きだけど、オマエの方がもっと好きだよ？」