Yucky☆マニア~Special Fan book~
「ねえ、キョウちゃん。
これどう??」
「あーのーなー。
取り合えず初デートにTシャツ+ジーンズは萎える。アウトドアデートじゃねぇんだから、このシフォンスカートとかいいんじゃね??」
「うーん、なるほど。
じゃあ、上はこのレース生地のTシャツにしようかなぁ。」
「お、かわいいかわいい。」
美織の部屋でありったけの服をとりだして、二人でコーディネート大会。
はーあ。
俺も何が悲しくて好きな女が違うオトコとデートする手助けをせにゃいかんのだ!!
あー、ムカつく。
そこまで考えが至った瞬間。
俺は自分の犯した最大のミスに気づく。
っつーかさ。
っつーか、この場合……
拓真が萎える服を選んだ方がよかったんじゃねーの?!
う、うわぁあ!!
俺ってバカだ……バカすぎるだろ!!
なにも考えずに、服を選ぶのが楽しくていろいろ手伝っちまったけど……コレじゃ意味ねぇだろー!!
俺のバカーっ!!
心のなかでウワァァァ!と大絶叫しながらも、必死に耐えてうなだれていると
「よしっ。じゃあ着てみる!
ちょっとキョウちゃん、外出てて!」
妙にやる気を出したバカ美に俺は無理矢理部屋を追い出される。