Yucky☆マニア~Special Fan book~
[Side-Kyouya]



目の前で俺のキスを受け入れてくれてる、美織。


ずっと待ってた
俺だけの美織になってくれるのを俺はずっとずっと夢見てた。




バカで
単純で
鈍感で
超がつくほどお人よしの美織





小さい頃は幼なじみと言う名の下僕にしかすぎなくて、バカでドジなアイツをうざったく思った時すらある。




今だから言えるけど
俺はガキん頃から美織に恋してたワケじゃねぇんだよなー……。



ハッキリ言って
ガキん頃のアイツは完全に対象外だった。


ま、そもそも俺は綾音タイプの“エロくてイイオンナ”が好きなわけですよ。





俺が付き合った女や告白された女
それにイイなと思ったオンナはみーんなフェロモンムンムンの女たちばっかりだったからさー??ガキ臭くてドン臭ぇ、ついでに言えばめんどくさいアイツは完全に対象外だった。





アイツが片思いばっかりのつまんねぇ恋愛してる時。


目が合った、だの
肩が触れた、だの
あいさつ出来た、だの
今日は一言だけ話しかけてくれた、だの



くだんね~~ぇ相談を受けてるときも、いつだってアイツはただの幼なじみでほっとけない女友達の一人にすぎなかった。




バカでドジで
単純で鈍感な
俺の第二の家族みたいな美織。


オンナ友達にしては仲が良すぎる
めんどくさい幼なじみにしかすぎなかった美織。





そんな俺の中の美織のポジションが変わったのは…
やっぱりあの事件だろう。





拓真が俺の目の前で美織に告白した日。
美織が拓真のカノジョになった瞬間。



どこまでもバカな俺はその瞬間に初めて気づいた。






俺はコイツが好きなんだ……って。






バカだよな。
気づいた時にはもう遅い。
自分の恋心に気づいた瞬間が自分の失恋確定した瞬間だっただなんて、間抜けにも程がある。



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