Yucky☆マニア~Special Fan book~
極限まで“いい幼なじみ”の仮面を被って
自分を我慢させてた、あの頃。



あの頃はホントに美織に触れるのが苦痛で苦痛で仕方がなかった。




必死でこっちは耐えてんのに
アイツの無防備なエロさにはいつも腹が立っていた。





あのなー、俺もオトコなんだぞ!!?
そんな風に引っ付かれたら勃つっつーの!!


なーんでVネックなんかで来るんだよ!
谷間が見えるだろーが!!






無自覚で無防備な幼なじみ
俺に危険なんて何一つ感じていない、残酷な女



傷つけたい
わからせたい



俺もオトコなんだと自覚させたい




でも…できない。




ヘタレな俺はこの関係を崩すことが何より怖くて、動けない。





そうして必死に耐えて
アイツのいい幼なじみでいようと努めていたのに



「ねぇ、キョウちゃん。
SEXって…どうやってやるの??」



バカで鈍感なアイツは
パジャマ一枚の半裸状態で
こんな爆弾を俺に投げつける。




ムカつく。
人の気も知らねぇで!!
なんでそんなコト俺に聞くんだよ!!



ムカつく
それ程度にしか思われてない自分にムカツク



オマエ、拓真に抱かれんの?
その胸もその指もエロくてきれいなその体の全部、拓真に見せんの??


俺が見たこともない顔も
聞いたこともない声も
アイツに全部聞かせんの??


誰も触ったことのないその場所を…
拓真には触らせるのか??



そう出来ない自分にムカツク。
そのチャンスさえ与えてくれない、美織にムカツク。




絶対にイヤだ!!
誰にも触らせたくない!
誰にもそんな声、聞かせたくなんてない!!



そんな美織を誰かに見せるくらいなら…
俺が全部壊してやる!!!


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