Yucky☆マニア~Special Fan book~
素直じゃないコトも
強情なことも100も承知だ。


だけど……
俺はこういう風にしかアイツを愛せない。


告白する気も
告白する勇気もないくせに


美織が他の男のモノになるのは許せない。



ほんと…ヤな性格してるよな、俺…。





再会する前までは
妄想の中でアイツを想像すればそれでよかった。


でも…
生身のアイツに触れるたび
生身のアイツを見つめるたびに



俺の無意味な独占欲がむくむくと頭をもたげて
制御不能なその感情が自分自信を苦しめる。




アイツが抱きたい

もう一回SEXしたい

今度はカラダだけじゃなく、ココロも欲しい。





美織にあんなことしといて
虫がいいにも程がある。


美織が俺を見る
あの目を見たら、望みなんて全くないコトはわかりきってるハズなのに、それでも俺はアイツを求めずにはいられない。



あの俺を見つめる瞳を見てみろよ。




まるで凶悪犯を見てるのかと思うような
怯えた瞳で俺を見つめて


ゴキブリかドブネズミを見ているような
汚いものを見ている目つきで俺を見つめる、あの瞳。




アレを見るとマジで凹んで
俺はいろんなことを考える。




…っつーかムリだろ。

こんなの絶対無理に決まってんじゃん。

どう考えても脈がなさすぎだろ。




アイツの傷つく顔を見るとゾクゾクしてイキそうになるけど、あの瞳を見るとマジで凹む。





もうやめよう!!
こんな不毛な恋愛してたら病気になるっつーの!!


やめやめ!!
今日で美織のコトは忘れるぞ!!


見てろよ、クソ美!!
明日から俺は激しくオンナ漁りしてやるんだからなーーーーー!!!後悔しても遅いんだからな~~~っ!!!




そう思っているのに




「きょ、キョウちゃん…!!」



目の前にアイツが現れると
俺の決意は塵(チリ)のように消えてなくなる。


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