Yucky☆マニア~Special Fan book~
この期に及んで、こいつはまた俺に寸止めすんのか!!
悪魔だ…
やっぱりこいつは悪魔だ。
そんなことを思いながらも
「あっそ。
じゃー俺、明日の会見には行かねぇからな。」
「え、えぇっ!?」
「美織がキスしてくんなきゃ、明日会見に行かねぇぞ。」
「えぇーーーっ!!?」
「さー、どうする?美織ちゃん。」
俺は奥の手を口にする。
卑怯??
あぁ、卑怯者だと呼ぶがいいさ。
だけど、これぐらいおねだりしたっていいだろ??襲いたいのを必死で我慢してやってんだからキスぐらいいだろ??
クスクス笑いながら
意地悪い瞳でアイツのコトを見上げていると、アイツはモジモジしながら、困ったような顔をして
「じゃぁ…目、閉じて??」
「え、なんでだよ。」
「あ、当たり前でしょ!?
見られてると緊張するのっ!」
そう言って
美織は俺の顔に両手を伸ばす。
ひんやりしていて柔らかな美織の手のひら
言われるがままに瞳を閉じてアイツを待っていると
いつまでたってもキスは降りてこない。
『おい!いつまで待たせんだよ!!』
待ちきれなくなった俺が
そう叫びそうになった瞬間
「…スキ…。」
小さくそう呟いて
美織は俺に一瞬触れるだけのキスをした。
初めて美織からくれたキス
――やべぇ…腰にくる…。
そのキスは今までしたどんなキスより官能的で、俺の欲望に火をつける。
堪らなくなった俺は
「美織。」
「…え…??」
「舌…出せよ。」
アイツをお姫様抱っこの体勢に戻して
こんなエロいおねだりを口にする。