意地悪×俺様=マイダーリン
未遂
あぁ。夜が明けた。
カーテンの隙間から日が差し込む。
6畳のワンルームが妙に広い。
彼氏にフラれた。
理由はわからない。
上京してからずっと彼が私のすべてだった。
バイトの先輩で歳上だったから、
彼の言葉、行動すべてが正しく思えた。
私の手首には無数の傷。
毎日増えていく紅い傷。
瞼は腫れ、全身の力が抜け、
只々壁に凭れかかっていた。
「もう、、生きてても意味がない、、、。」
頬を伝う涙がやけに暖かかった。
重たい躯を持ち上げ、クスリを捜す。
携帯を開き、彼と共通の友達のレンにメールを送る。
彼と別れたことを伝えた。
「リョウと別れました。
今まで色々ありがとう。
ごめんなさい。さようなら。」
クスリを飲み、ガスの栓を開けた。
強い眠気に襲われ、その場に倒れこんだ。