Special




どこだ、ここは。


ツンとする匂い…俺の嫌いな匂いだ。


……?

だけどその匂いに混じって香る別の匂いは、嫌いな匂いじゃない。

むしろ――――


「……由麻?」


無機質な部屋に、白い布団。
そこに寝ているのは自分。

だけど、腕のあたりに重みを感じて見てみるとそこには寝ている由麻の姿があった。


「…眩しい」


窓からは朝日が差し込んでいて、自分がどれくらい眠っていたかを気付かされた。
そこからゆっくりと視線を自分の上の方へと動かすと、俺の腕に繋がる点滴が見えた。


「なんだ、これ…」


記憶は由麻と話をしている途中でなくなっている。

倒れたのか・・


「…レン!」


ふわっとさっきと同じ香りを立たせて由麻が勢いよく起き上がると今にも泣きそうな顔して俺を見る。


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