Special
危機
*
講義を終えて急いで帰る支度をしていると、茜が声を掛けてきた。
「由麻っ!最近付き合い悪いけど…ていうか、ホントどうなってんの?大丈夫?都合よく利用されてたりしない?!」
「ちょっ…あ、茜!」
勢いよく腕を掴み押し、まくし立てられる。
茜は親戚のお姉さんの経験から、本当に私を心配してるのだ。
「由麻。何かあったら…ううん、ある前にいつでも言って」
「ありがとう……茜。あのね…」
*
茜に話を終えた私は早足で大学の玄関を出た。
“早く、会いに行きたい。一分・一秒でも早く――”
今の私にはその想いだけ。
私は茜にこう言った。
『あの人は女を…人を利用するようなことはしない。私を信じて、応援して…』
ホストとは皮肉なもので、女性から求められながらも、敬遠されてしまうものがあると私は思った。
講義を終えて急いで帰る支度をしていると、茜が声を掛けてきた。
「由麻っ!最近付き合い悪いけど…ていうか、ホントどうなってんの?大丈夫?都合よく利用されてたりしない?!」
「ちょっ…あ、茜!」
勢いよく腕を掴み押し、まくし立てられる。
茜は親戚のお姉さんの経験から、本当に私を心配してるのだ。
「由麻。何かあったら…ううん、ある前にいつでも言って」
「ありがとう……茜。あのね…」
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茜に話を終えた私は早足で大学の玄関を出た。
“早く、会いに行きたい。一分・一秒でも早く――”
今の私にはその想いだけ。
私は茜にこう言った。
『あの人は女を…人を利用するようなことはしない。私を信じて、応援して…』
ホストとは皮肉なもので、女性から求められながらも、敬遠されてしまうものがあると私は思った。