Special
私にはレンの言うことがわかった気がした。
“女の人”に裏切られた孤独――――
歳も近いマサキの姿はまるで鏡のように…同じ瞳をして目の前に立っていたんだろう。
怒って、傷付いて、心で泣いて―――
「本音は今でもお前を見るのは嫌なんだよ」
「――――!」
「お前は嫌がるだろうけど、やっぱり似てる部分があるから…」
「オレとお前が…似てるだと…?!」
「お前が俺を気に入らないのはそういうこともあるからだと俺は思ってる」
「な…っふざけんなッ!!オレとお前じゃ…」
マサキが抗議しようとしたときにレンが言った。
「ああ、でも今の俺にはマサキ、お前がないもの持ってんな」
クッと喉をならして笑うレンはこれまでの緊迫した空気を変えた。
「…んだよ!No.1の称号とか言うんじゃねぇだろうな?」
自嘲気味にマサキは言うとレンは答えた。
「“信じられる人”」