Special
「気をつけて…帰れな」
“そして、もう来るなよ”
そんな顔、してた気がする。
レンが居なくなってから残りの時間、入れ替わって他のホストが私の相手にきてくれてたけど、私の視線はレンだけを追っていた。
非常識かも知れないけど、目が離せなくて…
私はレンと会うにはどうしたらいいかわからなくて、結局そのまま時間は過ぎて、帰る時間になってしまった。
「お客様」
ウェイターさんが私のところに再度やってきた。
「送り指名如何なさいますか?」
「送り…指名?」
「お見送りさせて頂くホストです」
見送り・・・・?
それってまたレンと話できるってこと?!
私は迷わずに言った。
「―――レンで」