Special
マサキはレンの目の前を通り、座っているレンに視線を落として睨み付けると軽く舌打ちをして一番離れた席に座った。
「そんなに大差なさそうだけどな」
「あの二人はいつも火花散らしてるぜ」
「レンとマサキはタイプが違うからこそ接戦だよな」
外野がごちゃごちゃ言ってる間にもNo.3以降が堂本から給料を貰っていた。
そんな中レンはただ自分の手にある袋の中のお金を数えるだけ。
「よーし、みんな受け取ったな!レンやマサキが羨ましかったら死に物狂いで客を取れ!」
堂本は短めにそう言うと店から出ていった。
「マサキさん」
「ちっ…またレンかよ」
下っぱらしき男がマサキに近寄り声を掛けた。
「…どーにもアイツ、カンにさわるんだよな」
マサキはそう言うと煙草を取りだし近くにいたホストに火をつけてもらった。