Special

脅迫



「はぁ~・・・」


私の溜め息。これで今朝から20回目くらい…


既に昨日から一夜明けて学校にいた。勿論レンに再び会ってチビを預けて。


「ちょっと暗い!暗い暗い暗いく~ら~い~!!!!」


つい最近に同じように聞いたような茜の台詞。


「あ、ごめん…」
「何よ、なんなのよ?!昨日まではむしろ幸せな方向に傾いてたでしょ?!」
「ん~…なんか。なんかねぇ~…」


私はこの上ない歯切れの悪い返事をする。


なんか、昨日完全に拒絶されたっていうか…
“早く貰い手を見つける”って宣告はつまりそういうことで…
少しでも距離が縮んだなんてとんだ思い違いだったのかも…

確かにここにレンの名前が入ってて、今夜も会える筈なのに。


私は携帯を眺めてそう思った。


「由麻、ヤバイよあんた」
「え?」
「もう完全にマジじゃん!!!!」


茜は息をまいて顔を近づけてそう言った。

―――実はもうとっくに。

だけど茜は口煩く説教し始めたから私はそれを黙って聞いてた。


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