Special

「―――レンッ…お前…!」
「…すみません」


堂本さんっていう人がチビを見るなり、レンに向かって低い声を出した。


「数日だけ…勘弁してもらえません…か」


レンが頭を深く下げてそう言い切る時に私も一緒になって頭を下げそうになった。
でもそうする前に堂本さんを見てみると、意外すぎる光景がそこにはあって言葉が途切れた。


「かわいいなぁ!」


えぇーー??!
まさかこんな反応するなんて!!


堂本さんは目尻を下げて大きくゴツゴツした手をそれはそれは大事そうにチビを拾い上げて抱きかかえたのだ。


私が驚いたようにきっとレンも同じこと思ってるに違いない。

・・・だってレンの顔が固まってるもの。


そんな私達に構わず堂本さんはちらりと今度は私に視線を向けた後レンに聞いた。


「レン。この子、客じゃないならなんだ?まさかオンナか?」



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